2002/06/19 業界初!インターネットやTV会議で伝統産業製作工程報告サービス

           <買い手・売り手・作り手のコミュニケーション向上で企業の普段の姿を見せる>

 京仏具㈱小堀(本店:京都市下京区)は、伝統産業の分野では早くからITを導入してきました。ブロードバンドの普及に伴い、インターネットVPN回線やTV会議システムを活用し、注文仏具の製作過程情報を全国注文者の寺院や寄付者のお檀家へ発信する無料サービスを開始しました。顧客から技術者へもコメントを発信することで仏具に託す思いも伝えます。

 京仏具は細分化された専門職の手でパーツを加工、最終工程の組立で完成されますが、品質の判定には専門的な知識が必要とされます。
 「買い手」と「作り手」が対話を高めることで、理解し合い、高品質を生み出すとともに仏具選定の際に必要な正しい目が広がります。
 食品の「ラベル偽造」が社会問題となりましたが、仏壇仏具も輸入品や量産品が年々増えています。
 歴史に逸品を生み出してきた仏壇仏具は、精神文化を象徴するものであり、熟練技術者の経験と質感や感覚に頼って作られてきました。それらを言葉やデータに表現して消費者にわかり易い評価軸を作るには限界があります。
 仏具業界も、「需要の減少」「技術者の後継者不足」「一見ほんもの風の量産品の追い上げ」など、取り巻く環境は厳しさが増します。
 品質の見極めが困難なだけに、大幅な値引きや価格という価値だけで判定される傾向が広がりますが、これは、日本の伝統産業の空洞化、伝統技術の衰退に歯止めがきかなくなることを意味します。
 京仏具と表現されても、大幅な値引きや安価品は価格以外の実態情報や看板の裏情報に欠けます。
 仏具の製作工程報告サービスでは、価格の裏側にある別の価値をお客様に向けて発信し、「買い手」が「作り手」と同等の情報を持てるしくみづくりをめざします。
 「デジタルデバイド」という言葉は最近では聞かれなくなりましたが、顧客側には情報格差による不利益があってはなりません。
 この「製作工程報告サービス」は、進むIT社会で、伝統産業を真摯に取り扱う企業としての重大な社会的責任の一つであると考えます。