2009/06/25 旧本堂などの建築廃材を再利用した念珠が人気、売上急増

 京仏具小堀(本店 京都市)では、本堂などの建て替えや改修時に処分される古い材木を使った「古材念珠」を製作しています。地球環境への人々の関心が高まっていることから売上が急増。ユーチューブによる動画配信でPRし、さらに「もったいない精神」を広めます。

 寺院の建て替えの際には旧本堂や山門などから大量の材木が廃材として処分されます。長年本堂を支えてきた建材が再び「古材念珠」として生かされますが、その由来や説明文を製品に添えることで、お檀家や寄付者への貴重な進物用品として特別な価値が付加されます。また、古材は新材よりも充分な乾燥がなされていることから、くるいが少ない良品をつくることができます。
 モノを循環するシステムは資源を大切にする心を育てますが、人々は今Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)の3R精神に共感します。ノーベル平和賞受賞のケニア人女性、ワンガリ・マータイさんは、環境活動の3Rだけでなく、地球資源に尊敬の念を込め、「もったいない」を、環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱されます。
 同社では、数年前から古材を生かした製品をつくってきましたが、古材念珠の売上数量と金額は、2008年(1年間)が1,140個で126万円でした。ところが、2009年(1月~5月の5ヶ月)で、2,160個で340万円と、昨年を大幅に上まわっています。
 これは、百貨店の不用品下取りセールが脚光を浴びるなど、消費者意識に「もったいない精神」が高まっていることの現われです。このタイミングに、古材が念珠に蘇るまでの製作工程ビデオ「京仏具小堀エコチャレンジ」をユーチューブで公開し、動画メッセージとして伝えていきます。
 また、同社では現在、京都造形芸術大学の学生さんと連携して、寺院の古材の他、仏壇仏具の余り木を使った製品を開発中。秋に数点の生活用品を完成し、海外市場をも視野に入れた展開を目指して取り組み中です。
 仏教聖典に、「一つとして『わがもの』というものはない。すべてはみな、ただ因縁によって、自分にきたものであり、しばらく預かっているだけのことである。」とあります。小堀進専務は、「モノを粗末にしない、大切にする。」は、仏教の思想となじみが深く、「MOTTAINAI」は昔から日本にあった思想です。そんな日本人の心を動画メッセージで発信できればと願いを込めます。